年賀状の裏面には何を書く?文面の構成と書く順番

「年賀状の裏面には何を書くのが正解?」「印刷されたあいさつ以外に、一言必要?」と迷っていませんか。年賀状の裏面は、イラストや新年のメッセージを載せる通信面です。住所と宛名を書く面が表面にあたります。

裏面に書く内容は、基本的に新年のあいさつ、昨年のお礼、今後のお付き合いを願う言葉、相手を気遣う一言、日付の5項目です。すべてを別々の文章にする必要はなく、相手との関係に合わせて短くまとめれば問題ありません。

この記事では、初めてでも書き進められる手順と、そのまま参考にできる相手別の例文を紹介します。

年賀状の裏面に書く基本の5項目

まずは、どんな内容をどの順番で書くかを押さえましょう。一般的には、新年のあいさつを目立つ位置に置き、その下にお礼やメッセージ、最後に日付を添えます。

項目 書く内容・例 分量の目安
1.新年のあいさつ 謹賀新年/あけましておめでとうございます 見出しとして1つ
2.昨年のお礼 昨年は温かいお心遣いをいただきありがとうございました 1文
3.今後のお付き合いを願う言葉 本年もどうぞよろしくお願いいたします 1文
4.相手を気遣う言葉・個別の一言 皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます 1〜2文
5.日付 令和○年 元旦 1行

分量に決まりはありませんが、書き慣れない場合は、賀詞と日付を除く本文を60〜120文字程度、個別の一言を10〜30文字程度から考えると整理しやすくなります。これはマナー上の規定ではなく、はがきに読みやすく収めるための編集上の目安です。

印刷済みの文章がある場合は一言だけでもよい

「謹賀新年」「本年もよろしくお願いいたします」などが印刷されているなら、同じ内容を書き足す必要はありません。「春にお会いできるのを楽しみにしています」など、その相手だけに向けた一言を添えると自然です。

手書きの追記は必須ではありません。仕事で多くの年賀状を送る場合などは、印刷文のみでも失礼とは限りませんが、余白があれば短いお礼を加えると気持ちが伝わりやすくなります。

年賀状の裏面を書く4つの手順

1.送る相手に合わせて新年のあいさつを選ぶ

新年を祝う言葉を「賀詞」といいます。上司・恩師・取引先には「謹賀新年」「恭賀新年」、または「あけましておめでとうございます」のような丁寧な表現が使いやすいでしょう。友人には「Happy New Year」など、普段の関係に合った表現も選べます。

つまずきやすいポイント:「寿」「賀正」「迎春」などの1〜2文字の賀詞は、目上の相手には簡略な印象を与えるとされます。迷ったら、敬意を含む4文字の賀詞か、丁寧な文章形式を選ぶと無難です。

2.昨年のお礼と今年のあいさつを組み合わせる

本文は「昨年はお世話になりました」「本年もよろしくお願いいたします」の2文を土台にします。そこへ、相手との具体的な関わりを少し加えてみましょう。

例えば、上司には「旧年中は丁寧なご指導をいただきありがとうございました」、友人には「昨年は旅行に付き合ってくれてありがとう」と書けます。実際にあったことを1つ入れるだけで、定型文だけの場合よりも相手に合った文章になります。

つまずきやすいポイント:前年に交流がなかった相手へ、無理にお礼を作る必要はありません。「ご無沙汰しております」「お変わりなくお過ごしでしょうか」など、近況を気遣う言葉から始められます。

3.相手を気遣う言葉や短い近況を添える

締めには「皆様にとって幸多き一年となりますようお祈り申し上げます」など、相手の幸せを願う言葉が適しています。親しい相手なら「今年はゆっくり食事に行こうね」でもよいでしょう。

自分の近況を書く場合は、1〜2文に絞るのがおすすめです。「昨年から家庭菜園を始めました」など、相手が受け取りやすい話題を選び、最後を相手への言葉で結ぶと一方的な報告になりにくくなります。

つまずきやすいポイント:結婚・出産・昇進などを相手に促す質問は避けましょう。「お子さんはまだ?」ではなく「またお会いできるのを楽しみにしています」のように、返事を求めない表現が安心です。

4.日付を入れ、配置と読みやすさを確認する

日付は「令和○年 元旦」「20XX年 元旦」などと記します。実際に書いた年末の日付ではなく、迎える新年の年号・西暦を使う点に注意してください。元日に届く前提でない場合は「令和○年 一月」とする方法もあります。

縦書きなら右から左、横書きなら上から下へ読む流れを意識し、賀詞、本文、日付の順に置きます。外周には5〜10mm程度の余白を取ると、窮屈に見えにくくなります。家庭用プリンターを使う場合は、機種ごとの印刷可能範囲も確認しましょう。

つまずきやすいポイント:イラストや写真を大きく配置すると、追記欄がなくなりがちです。手書きの一言を入れるなら、デザインを決める段階で2〜3行分の空白を確保しておきます。

相手別|年賀状の裏面に使える例文

以下は、賀詞から日付までをまとめた例文です。「○」は迎える年に置き換え、実際の関係に合う文章だけを使ってください。印刷済みの文面がある場合は、内容が重ならない部分を選びましょう。

上司・恩師へ送る場合

謹賀新年
旧年中は温かいご指導を賜り 誠にありがとうございました
本年もご指導のほど よろしくお願い申し上げます
ご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます
令和○年 元旦

個別の一言は「昨年教えていただいたことを今年も実践してまいります」などが適しています。抱負を長く書くより、感謝や前向きな姿勢を短く伝えましょう。

取引先・仕事関係へ送る場合

謹賀新年
旧年中は格別のお引き立てを賜り 厚く御礼申し上げます
本年も変わらぬご愛顧のほど よろしくお願い申し上げます
貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます
令和○年 元旦

この例文は、主に顧客企業へ送る場合を想定しています。協力会社などには「旧年中は多大なるご協力をいただき」など、関係性に合う言葉へ変更してください。会社名や役職、担当者名の確認も欠かせません。

友人・同僚へ送る場合

あけましておめでとうございます
昨年はたくさん話せて楽しかったです
今年もどうぞよろしくお願いします
また一緒に食事に行けるのを楽しみにしています
令和○年 元旦

親しい友人なら「今年もよろしく!」など、普段に近い言葉にして構いません。ただし、相手の家族が目にする可能性もあるため、内輪だけに通じる際どい冗談は控えましょう。

親戚・久しぶりに連絡する相手へ送る場合

あけましておめでとうございます
ご無沙汰しておりますが お変わりなくお過ごしでしょうか
おかげさまで私どもは元気に過ごしております
皆様にとって穏やかな一年となりますようお祈り申し上げます
令和○年 元旦

「帰省の際にはごあいさつに伺えたらうれしいです」など、再会を楽しみにする一言も使えます。体調や家庭事情が分からない場合は、詳しい説明を求める質問を避けるとよいでしょう。

裏面を書くときによくある疑問

差出人の住所・氏名は裏面に書いてもよい?

差出人の住所・氏名は、表面にも裏面にも記載できます。裏面にまとめる場合は、本文の下部などに控えめに配置しつつ、小さすぎて読めなくならないようにしましょう。

どちらに記載する場合も、受け取った相手が送り主を判別できることが大切です。引っ越した場合は「新住所」と添えるなどして、変更が分かるようにしておくと親切です。

句読点は使ってはいけない?

年賀状では、祝い事に区切りをつけないという考え方などから、句読点を省く慣習があります。ただし、句読点を使うことが一律に禁止されているわけではありません。

格式を重んじる相手には、句読点の代わりに改行や空白で文章を区切ると整います。友人への手書きメッセージでは、読みやすさを優先してもよいでしょう。

喪中の相手にも新年のあいさつを書いてよい?

相手が喪中だと分かっている場合は、一般的には年賀状を控え、松の内が明けてから寒中見舞いなどで気遣いを伝えます。松の内は1月7日までとする地域が多い一方、1月15日までとする地域もあります。

寒中見舞いは立春の前日までが目安です。年賀状とは別の便りとして用意し、「謹賀新年」などのお祝いの言葉は使わず、季節のあいさつや相手を思いやる文章にします。

宛名面の配置や投函時期も含めて確認したい方は、年賀状の書き方についてさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

最後に確認|よくある失敗と注意点

年賀状の裏面は、華やかなデザインよりも「誰に、何を伝えるか」を先に決めると書きやすくなります。仕上げに、次の6点を確認しましょう。

  • 賀詞が重複していないか:「謹賀新年」と「あけましておめでとうございます」は同じ役割です。どちらか1つにするとすっきりします。
  • 「新年あけまして」と書いていないか:意味の重なりが気になる表現なので「あけましておめでとうございます」が無難です。
  • 「一月一日 元旦」としていないか:「元旦」は1月1日の朝を指します。「令和○年 元旦」などにまとめましょう。
  • お祝いにそぐわない言葉がないか:「去る」「失う」「絶える」などは避ける慣習があります。「去年」より「昨年」「旧年」を選ぶと安心です。
  • 文字を詰め込みすぎていないか:書く場所が足りなければ、文字を小さくする前に近況報告を短くします。
  • 相手や年号を取り違えていないか:文面の敬意、迎える年の日付、差出人情報まで、印刷前と投函前に確認してください。

迷ったときは、新年のあいさつ+お礼+今年もよろしくという言葉+相手への一言+日付で十分です。長く立派な文章を目指すより、相手に合った言葉を読みやすく届けることを大切にしましょう。