十五夜は、秋の澄んだ夜空を見上げながら、実りに感謝する日本の風習です。「すすきはなぜ飾るの?」「団子はいくつ用意すればいい?」「本格的な道具がなくても大丈夫?」と迷う方も多いですね。
私も、初めてお月見飾りを用意したときは、団子の数や置く場所が気になりました。けれど、十五夜の飾りは難しい決まりを完璧に守ることよりも、月への感謝と秋の収穫を味わう気持ちが大切ですよ。すすき、月見団子、秋の収穫物を小さな台やお盆にまとめるだけで、気軽に季節感のあるお月見を楽しめます。
十五夜のお月見飾りに必要なもの
お月見飾りは、月が見える窓辺、ベランダ側の室内、玄関などに置くのが定番です。ただし、風で飛んだり、雨に濡れたりする場所は避けてくださいね。小さなお子さんやペットがいるご家庭では、手の届きにくい安定した場所に飾りましょう。
すすき
すすきは、稲穂に似た姿から豊作を願う意味を持つとされる植物です。また、鋭い切り口が邪気を遠ざけるともいわれ、お月見の大切な飾りになりました。花瓶や空き瓶に少量を生けるだけでも十分です。穂が開いたすすきはやわらかな印象になり、まだ穂が閉じたものはすっきりとした雰囲気になります。
月見団子
白く丸い月見団子は、満月を表し、収穫への感謝を伝えるお供えです。一般的には丸い団子を用意しますが、地域によっては細長い形や、あんこを包んだ形などもあります。お住まいの地域の風習や、ご家族が食べやすいものを選ぶとよいですね。
秋の収穫物
里芋、さつまいも、栗、枝豆、柿、ぶどうなど、秋に収穫される食べ物を添えます。十五夜は「芋名月」と呼ばれることもあり、特に里芋は縁の深いお供え物です。すべてを用意する必要はなく、家にある果物を1〜2種類添えるだけでも華やかになりますよ。
飾り台・お盆・敷き紙
三方という神事用の台を使う飾り方もありますが、普段のお盆、木箱、トレーで問題ありません。団子の下には半紙、懐紙、きれいなキッチンペーパーなどを敷くと、清潔感が出ます。テーブルを傷つけたくない場合は、さらに布やランチョンマットを下に敷くと安心です。
すすき・団子の基本的な飾り方
準備ができたら、難しく考えずに「月が見える方向を意識して、見た目よく並べる」ことを目安にしましょう。神棚があるご家庭では神棚にお供えする場合もありますが、無理に高い場所へ置く必要はありません。
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お盆やトレーの中央に月見団子を置きます。
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団子の横または後ろに、すすきを生けた花瓶を置きます。
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空いた場所に、里芋や果物などの収穫物を添えます。
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月が出る頃に家族で眺め、飾った食べ物は傷まないうちにいただきます。
すすきは団子より少し後ろに置くと、全体が見やすくなります。花瓶が高すぎると倒れやすいので、低めで口の安定した器を選ぶのがおすすめです。透明なコップや小さな瓶を使う場合は、底に少量の水を入れ、倒れないよう重みを足しておくとよいですよ。
月見団子は何個飾る?迷ったときの考え方
十五夜にちなみ、15個の団子をお供えする飾り方がよく知られています。三方や皿に、下から9個・4個・2個と重ねる形も定番ですね。ただし、これは全国共通の絶対的なルールではありません。十三夜では13個にする考え方もあり、地域によって形や数にも違いがあります。
市販の団子が3個入りや6個入りの場合も、そのままきれいに並べれば十分です。手作りするなら、白玉粉や上新粉で小さめに作ると食べやすく、子どもと一緒に丸める時間も楽しい思い出になります。なお、のどに詰まらせないよう、小さなお子さんや高齢の方が食べるときは小さく切るなどの配慮をしてくださいね。
すすきが手に入らないときの代用品
十五夜の時期にすすきを見かけないこともあります。河原や空き地に生えているすすきを採る方法もありますが、私有地や管理地では採取してはいけません。また、道路脇の植物には汚れや虫が付いていることもあるため、飾りに使うなら花店などで入手するほうが安心です。
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稲穂:すすきと同じく、豊かな実りを感じられる飾りです。
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われもこう・りんどう・菊:秋らしい色合いを足したいときに向いています。
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パンパスグラス:ふわふわした穂が特徴ですが、大きいため小さく切って使います。
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すすきの造花やイラスト:小さな子どもがいるご家庭や、毎年使いたい場合にも便利です。
代用品を使うときも、「月を愛で、秋の恵みに感謝する」という気持ちは変わりません。季節の絵本、月のポストカード、うさぎの置物などを添えると、より親しみやすいお月見コーナーになりますよ。
お供えした団子や食べ物はいつ食べる?
お供え物は、月を眺めたあとに家族でいただきます。お供えした食べ物を食べることは、自然の恵みを分けていただくことにつながります。長時間室温に置いた団子は傷みやすいため、暑い日や湿度が高い日は、月見の直前に出すか、食べる分だけを短時間飾るようにしましょう。
団子は、きなこ、あんこ、みたらし、黒蜜などで楽しめます。里芋やさつまいもは、煮物や蒸し料理にすれば、十五夜らしい献立になります。お供えのために特別な料理をたくさん作らなくても、旬の食材を食卓に一品加えるだけで十分ですね。
知っておくと楽しい十五夜の豆知識
十五夜は毎年同じ日ではありません
十五夜は旧暦の8月15日の夜を指すため、現在の暦では毎年日付が変わります。さらに、十五夜の日が必ず満月になるとは限りません。月の満ち欠けの周期と暦の仕組みにずれがあるためです。「十五夜なのに少し欠けている」と感じても、お月見の楽しさは変わりませんよ。
月のうさぎは何をしている?
日本では月の模様を「餅をつくうさぎ」に見立てることがよくあります。一方で、国や地域によっては、カニ、女性の横顔、本を読む人など、さまざまな見え方があります。家族で月を見ながら「何に見える?」と話してみると、お月見の時間がもっと楽しくなります。
室内でも月見気分は作れます
曇りや雨で月が見えない夜もありますが、飾りを用意したこと自体が季節を味わうきっかけになります。窓辺に飾りを置き、照明を少し落として、月の写真や天気予報を眺めながら秋の味覚をいただくのも素敵です。見えない月を残念がるより、ゆったり過ごす時間を楽しみたいですね。
まとめ
十五夜のお月見飾りは、すすき、月見団子、秋の収穫物があれば気軽に整えられます。すすきには豊作への願い、団子には満月や収穫への感謝という意味がありますが、数や器にこだわりすぎる必要はありません。食べ切れる量の団子と、身近な秋の食材を用意して、ご自身やご家族に合った形で月を楽しんでくださいね。
