冬の間に活躍したコートは、見た目がきれいでも汗や皮脂、花粉、排気ガスなどの汚れが少しずつ付いています。とはいえ、毎回クリーニングに出すべきなのか、春まで待ってよいのか迷いますよね。
コートのクリーニング頻度は、基本的にシーズン終了後に1回が目安です。ただし、毎日のように着たコート、雨に濡れたコート、食べこぼしや泥はねが付いたコートは、シーズン中でも早めに出したほうが安心ですよ。
コートのクリーニング頻度は年1回が基本
ウールコート、ダウンコート、トレンチコートなどは、毎回の着用後にクリーニングへ出す必要はありません。頻繁に洗いすぎると、生地の風合いが変わったり、撥水加工が弱くなったりすることもあります。
一般的には、冬から春にかけて着たコートを、衣替え前に1回クリーニングへ出す方法がちょうどよい頻度です。短時間しか着ていない場合や、ほとんど室内でしか着ていない場合も、首元・袖口・ポケット周りには皮脂や手の汚れが付きやすいため、保管前のお手入れはおすすめです。
シーズン中にクリーニングを検討したいケース
- 週4日以上など、同じコートを頻繁に着ている
- 雨や雪で濡れ、乾かしてもにおいが気になる
- 食べ物・飲み物・化粧品・香水などの汚れが付いた
- 泥はね、油汚れ、襟や袖口の黒ずみが目立つ
- 花粉やほこりによる目のかゆみ、くしゃみが気になる
- クローゼットから出したときにカビ臭さを感じる
汚れが付いた部分を放置すると、時間がたつほど落ちにくくなります。特に油分を含む食べこぼしや皮脂は、目立たなくても酸化して変色しやすいので注意したいですね。
クリーニングに出す時期はいつがベスト?
コートを出すタイミングは、今季はもう着ないと決めた日がベストです。気温が少し上がる3月から4月頃は、クリーニング店が混み始める時期でもあります。混雑を避けたい場合は、早めに出すか、冬物の受付が落ち着く5月頃を選ぶとよいですよ。
ただし、梅雨入り前までには受け取りと保管準備を済ませるのがおすすめです。湿度が高い季節にビニール袋のまま置いておくと、カビやにおいのリスクが高まります。
出す時期の目安
- 2月〜3月:厚手のダウンや真冬用ウールコートを着なくなった頃
- 3月〜4月:トレンチコートや薄手の春コートへ切り替えた頃
- 5月:冬物をまとめて片付ける衣替えの時期
- 梅雨前:長期保管前の最終ライン。湿気対策まで済ませる
春先は朝晩に冷える日もあるため、すべてのコートを一度に手放さなくても大丈夫です。真冬用、春先用のように分けて、着なくなったものから順番に出すと無理がありません。
素材別|クリーニング頻度と気を付けたいこと
ウール・カシミヤコート
ウールやカシミヤは、シーズン終了後に1回が基本です。天然繊維は虫食いの被害に遭いやすく、汗や皮脂が残っていると虫を呼びやすくなります。ブラッシングで表面のほこりを落とすだけでは、繊維の奥の汚れまでは取り切れません。
カシミヤやアンゴラなどのデリケートな素材は、素材に詳しいクリーニング店へ相談すると安心です。毛玉や毛並みが気になる場合も、自己流で強くこすらないようにしましょう。
ダウンコート
ダウンコートもシーズンに1回が目安です。ただし、首元や袖口の皮脂汚れ、ファンデーション汚れが目立つなら早めに出しましょう。ダウンは家庭で洗える表示があるものもありますが、乾燥が不十分だと羽毛が固まり、においやカビにつながることがあります。
トレンチコート・綿・ポリエステル素材
トレンチコートやポリエステル混のコートは比較的扱いやすいものの、雨や花粉、排気ガスの影響を受けやすいアイテムです。春に着る機会が多い場合は、シーズン終わりに洗う習慣をつけるときれいな状態を保ちやすいですよ。
革・ムートン・フェイクファー付きコート
革やムートンは通常のクリーニングと扱いが異なります。素材によっては専門的なメンテナンスが必要なので、洗濯表示だけで判断せず、革製品や毛皮製品に対応しているか確認しましょう。フェイクファーも熱や摩擦で風合いが変わることがあるため、取り外せる場合は分けて相談すると安心です。
クリーニングへ出す前に確認したい4つのこと
- 洗濯表示を確認する:水洗い不可、ドライ指定、素材の組み合わせなどを見ます。
- ポケットを空にする:レシート、ティッシュ、鍵、リップなどが残っていないか確認します。
- 汚れの場所を伝える:襟、袖口、裾、食べこぼしなど、気になる箇所を受付時に具体的に伝えます。
- 付属品を確認する:ベルト、フード、ライナー、ファーなどは、出す物と手元に残す物を決めます。
シミがある場合は、自宅で水や洗剤をつけてこする前に相談するのが無難です。汚れの種類によっては、応急処置がかえって輪ジミや色落ちの原因になることがあります。
受け取った後の保管方法でコートの寿命が変わる
クリーニングから戻ったコートは、すぐにクローゼットへしまわないことが大切です。持ち帰り用のビニール袋は、ほこりよけには便利ですが、長期保管には向いていません。袋を外し、半日から1日ほど風通しのよい室内で湿気を逃がしましょう。
- 肩幅に合う厚手のハンガーを使う
- コート同士を詰め込みすぎず、風が通るすき間を作る
- 不織布のカバーを使い、ほこりと摩擦を防ぐ
- 防虫剤は1種類に絞り、使用量を守る
- 除湿剤はクローゼットの床側に置く
- 月に1回ほど扉を開け、空気を入れ替える
毎日のひと手間でクリーニングの負担を減らせます
コートを脱いだ後、すぐにクローゼットへ入れるのではなく、室内で少し湿気を飛ばしてから掛けるだけでも違います。特に雨の日や電車で汗をかいた日は、ハンガーに掛けて風を通してください。
ウールコートは、洋服ブラシで上から下へやさしくブラッシングすると、ほこりや花粉を落としやすくなります。強くこする必要はありません。表面を整える感覚で十分ですよ。ポケットの中身を出し、ベルトを軽く整える習慣も型崩れ防止につながります。
ちょっと人に話したくなるコートケアの豆知識
虫食いは、ウールそのものだけを狙うと思われがちですが、実は繊維に付いた汗・皮脂・食べかすも大きな原因です。つまり、高価なカシミヤだけでなく、ウール混のコートやマフラーも、汚れが残っていると虫食いのリスクが上がります。
また、花粉は繊維の奥に入り込むことがあります。花粉の季節に着たコートは、帰宅後に玄関先やベランダで軽く払うだけでも、室内へ持ち込む量を減らせます。ただし、強くたたくと生地に負担がかかるため、やさしく払う程度にしましょう。
コートのクリーニングは、単に汚れを落とすためだけではありません。次のシーズンに気持ちよく着るための準備でもあります。着終わったら早めにお手入れし、湿気と虫から守って保管すれば、お気に入りの一着を長く楽しめますよ。
