庭でもらった柿や直売所で買った柿が渋柿だったとき、「どうすればおいしく食べられるの?」と迷いますよね。私も最初は難しそうに感じましたが、家庭では焼酎を使った渋抜きが手軽で失敗しにくい方法ですよ。

いちばん簡単なのは、柿のヘタに焼酎を付け、ポリ袋に入れて密閉し、常温で5〜10日ほど置く方法です。柿の大きさや気温で日数は変わるため、少しずつ味見をして仕上がりを確認しましょう。

柿が渋いのはなぜ?渋抜きの仕組み

渋柿の渋みは、果肉に含まれる水に溶ける性質のタンニンによるものです。焼酎や炭酸ガスを利用すると、柿の中でタンニンが変化し、口の中で溶けにくくなります。そのため、果肉が硬めのままでも渋みを感じにくくなるのですね。

なお、柿には甘柿と渋柿があります。甘柿は熟すと自然に甘くなりますが、渋柿はしっかり熟してやわらかくならない限り、基本的には渋抜きが必要です。品種が分からない場合は、まず少しだけ味見をして、強い渋みがあれば渋抜きを始めてください。

いちばん簡単!焼酎で柿の渋を抜く方法

焼酎のアルコール成分を柿に触れさせ、その蒸気を袋の中に閉じ込める方法です。使う道具が少なく、家庭で試しやすいのが魅力ですよ。

用意するもの

  • 渋柿
  • 焼酎(アルコール度数35度前後がおすすめ)
  • キッチンペーパーまたは清潔な布
  • 大きめのポリ袋または保存袋
  • 輪ゴムまたは袋の口を閉じるもの

甲類焼酎、芋焼酎、麦焼酎などでもできますが、香りが強すぎないもののほうが柿に香りが移りにくいですよ。アルコール度数が低い日本酒や料理酒では、渋が抜けにくいことがあります。

手順

  1. 柿の表面に汚れがあれば、乾いた布でやさしく拭き取ります。水洗いした場合は、表面の水分を完全に乾かしてください。
  2. キッチンペーパーに焼酎を少量含ませ、柿のヘタ全体にしっかり付けます。ヘタの周辺はアルコールが入りやすい場所です。
  3. 焼酎を付けた柿を、ヘタを上にしてポリ袋へ入れます。柿同士が強くぶつからないよう、詰め込みすぎないのがコツです。
  4. 袋の中の空気をできるだけ抜いて、口をしっかり閉じます。
  5. 直射日光の当たらない常温の場所に置きます。目安は5〜10日です。
  6. 5日ほど経ったら1個だけ切って味見し、渋みが残っていれば再び袋を閉じて1〜2日ずつ様子を見ます。

置く場所と日数の目安

室温が20度前後なら、1週間ほどで食べ頃になることが多いです。気温が低い時期は10日以上かかることもあります。反対に暖かすぎる場所では柿がやわらかくなりすぎたり、傷みやすくなったりするため、暖房器具の近くや日当たりのよい窓辺は避けてください。

渋が抜けた柿は、ヘタの近くまで甘みが感じられ、切ったときに渋い後味が残りません。少しでも舌がキュッと縮むような渋みがあれば、まだ途中です。慌てず袋に戻して、もう少し待ちましょう。

焼酎で失敗しないための注意点

  • 傷がある柿は先に食べる:傷んだ部分がある柿は、袋の中で傷みが進みやすいです。傷のない硬めの柿を選びましょう。
  • 焼酎を果肉にたっぷりかけない:ヘタに付けるだけで十分です。果皮全体が濡れるほど使う必要はありません。
  • 袋を何度も開けない:アルコールの蒸気が逃げると、渋抜きに時間がかかります。確認は5日目以降にしましょう。
  • 渋が抜けたら冷蔵庫へ:食べ頃になった柿は、袋から出して冷蔵保存します。早めに食べると風味がよいですよ。

ほかにもある簡単な渋抜き方法

冷凍してから解凍する方法

「硬さにはこだわらず、すぐ食べたい」というときは冷凍も便利です。柿を洗って水気を拭き、丸ごと冷凍用袋に入れて冷凍します。食べる数時間前に自然解凍すると、とろりとした食感になります。

ただし、冷凍・解凍した柿はやわらかくなり、完全に硬い柿の食感には戻りません。シャーベットのように半解凍で食べたり、ヨーグルトに添えたりするのに向いています。渋みの感じ方が弱まる方法なので、強い渋柿では焼酎や炭酸ガスの方法のほうが確実です。

ぬるま湯を使う方法

40度前後のぬるま湯に柿を入れ、温度をなるべく保ちながら半日から1日ほど置く方法もあります。お湯の温度が高すぎると柿が煮えたようになり、低すぎると渋が抜けにくくなります。温度管理が必要なので、初めてなら焼酎を使う方法のほうが手軽ですよ。

ドライアイスを使う方法

ドライアイスから出る炭酸ガスで渋を抜く方法もあります。大きな容器でたくさん処理したい場合に便利ですが、ドライアイスは素手で触れないこと、密閉しすぎた硬い容器に入れないこと、換気に注意することが大切です。少量の家庭用なら、無理に選ばなくても大丈夫です。

渋抜き後の保存とおいしい食べ方

渋が抜けた柿は、1個ずつポリ袋や保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存すると乾燥を防げます。硬めの状態なら数日から1週間ほど楽しめますが、やわらかくなってきたものは早めに食べてください。

やわらかくなりすぎた柿は、スプーンですくって食べてもおいしいですし、ヨーグルト、クリームチーズ、白和えに合わせるのもおすすめです。冷凍して半解凍にすれば、自然な甘さのデザートになりますよ。

ちょっと人に話したくなる柿の豆知識

干し柿が甘いのも、渋抜きと同じくタンニンの性質が関係しています。渋柿を干して水分を抜くと、渋みが感じにくくなり、糖分がぎゅっと濃くなります。干し柿の表面に出る白い粉は、カビではなく糖分が結晶化したものです。ふんわり白い粉が付いた干し柿は、上手に乾燥が進んだ目安のひとつですよ。

硬めで食べたいなら焼酎による渋抜き、やわらかいデザート感覚で楽しみたいなら冷凍・解凍が向いています。柿の状態と好みの食感に合わせて選んでくださいね。

まとめ

渋柿の渋抜きは、焼酎をヘタに付けて袋で密閉するだけで、家庭でも簡単にできます。傷のない硬めの柿を使い、常温で5〜10日ほど待つのが成功のポイントです。渋みが残っているときは失敗ではなく、もう少し時間が必要なだけです。少しずつ味見をしながら、甘くなった柿を楽しんでくださいね。

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