お気に入りのセーターが洗濯後に縮んでしまうと、本当にショックですよね。ですが、セーターの縮みは状態によってはトリートメントを使ってやわらかくほぐし、ある程度まで戻せることがあります。特にウールやカシミヤなどの動物性繊維は、繊維が絡み合って縮んでいるケースが多いため、正しい手順でケアすることが大切ですよ。
ただし、すべての縮みが完全に元通りになるわけではありません。高温の洗濯や乾燥機で強くフェルト化したもの、アクリルなど化学繊維中心のものは戻りにくいことがあります。そのため、まずは素材表示を確認してから始めるのが失敗しにくいコツです。
トリートメントで縮んだセーターを戻す仕組み
なぜトリートメントが役立つのかというと、髪の毛用トリートメントに含まれる保湿成分や油分が、動物性繊維の表面をなめらかにし、絡みをゆるめやすくしてくれるからです。セーターの繊維同士がギュッと詰まってしまった状態でも、やさしく水分を含ませてほぐしていくことで、伸ばしやすくなるんですね。
特にウールは、人の髪と同じたんぱく質系の繊維です。そのため、髪用トリートメントとの相性が比較的よいとされています。ただし、コンディショナーや柔軟剤でも代用できる場合はありますが、まずは一般的な洗い流すタイプのトリートメントが扱いやすいですよ。
まず確認したい、戻しやすい素材と戻しにくい素材
戻しやすい素材
- ウール
- カシミヤ
- アンゴラ混
- ラムウール
これらは繊維が絡んで縮んでいることが多く、丁寧にケアするとサイズ感がやや改善しやすいです。
戻しにくい素材
- アクリル
- ポリエステル
- ナイロン主体
- 高熱で強く縮んだもの
化学繊維はトリートメントで大きく変化しにくく、熱で変形した場合は戻すのが難しいです。また、編み目がつぶれて硬くなっている場合は、無理に伸ばすと形崩れすることもあるので慎重に扱ってくださいね。
縮んだセーターをトリートメントで戻す手順
用意するもの
- 洗面器または桶
- 30度前後のぬるま湯
- 洗い流すタイプのトリートメント
- 大きめのバスタオル
- 平らな場所
手順1 ぬるま湯にトリートメントを溶かす
洗面器にぬるま湯を入れ、トリートメントを少量溶かします。量の目安は水4〜5リットルに対して小さじ1〜2程度です。多すぎるとベタつきやすいので、まずは少なめで十分ですよ。
手順2 セーターをやさしく浸す
セーターを畳んだ状態で液に入れ、全体にしみ込ませます。押し洗いのようにやさしく沈め、15〜30分ほど置きましょう。もんだりこすったりすると、さらに縮みや毛羽立ちの原因になるので避けてください。
手順3 軽く水気を取る
浸し終わったら、ねじらずに持ち上げて水を切ります。そのあとバスタオルで挟み、ポンポンと押して水分を移します。ここでも強く絞らないことが大切です。
手順4 平置きで少しずつ形を整える
乾いたタオルや平らな場所の上に広げ、袖、身幅、着丈を少しずつ引っ張りながら本来の形に近づけます。一気に伸ばすのではなく、編み目を整えるように両手でゆっくり広げるのがポイントです。元のサイズが分かる服や、同じブランドのサイズ感を参考にしながら調整するとやりやすいですよ。
手順5 陰干しで自然乾燥する
ハンガー干しは重みで伸びたり、逆に形が崩れたりしやすいため避けましょう。風通しのよい日陰で平干しし、半乾きのタイミングでもう一度サイズを見ながら整えるときれいに仕上がります。
うまく戻らないときの原因
- お湯の温度が高すぎた
- すでにフェルト化していた
- 乾燥機で強く熱が入った
- 無理に引っ張って編み目が崩れた
- 素材が化学繊維中心だった
特に40度以上のお湯は、ウールをさらに縮ませることがあるので注意したいところです。また、トリートメント液に浸けたあとも、雑に扱うと逆効果になってしまいます。
やってはいけないNG行動
熱いお湯を使う
早く戻したい気持ちから熱いお湯を使いたくなりますが、これは逆効果です。動物性繊維は熱に弱いので、ぬるま湯を守ってくださいね。
力いっぱい引っ張る
強く引っ張ると、部分的にだけ伸びてシルエットが崩れてしまいます。襟だけ伸びる、袖だけ長くなる、という失敗もよくあります。
ハンガーに掛けて乾かす
濡れた状態のセーターはかなり重くなります。肩が出たり丈が不自然に伸びたりしやすいので、必ず平干しがおすすめです。
縮ませないための予防策
- 洗濯表示を必ず確認する
- おしゃれ着用洗剤を使う
- 洗濯機なら手洗いコースやドライコースにする
- 洗濯ネットに入れる
- 脱水は短時間にする
- 乾燥機は使わない
特にウールのセーターは、摩擦・熱・急な温度変化に弱いです。洗う前に裏返してネットに入れるだけでもダメージを減らしやすいですよ。
知っておくと役立つ豆知識
柔軟剤よりトリートメントが向くことがある
柔軟剤は仕上がりをやわらかくするのに役立ちますが、縮んだセーターをほぐす目的では、髪用トリートメントのほうが扱いやすいことがあります。繊維表面をなめらかにしやすいからです。
元のサイズを測っておくと失敗しにくい
新品のうちに、身幅・着丈・袖丈をメモしておくと、いざ縮んだときに整えやすいです。お気に入りのニットほど、このひと手間があとで役立ちます。
スチームは補助的になら使える
完全に乾いたあと、どうしても少し硬さが残るときは、直接押し付けずにスチームを軽く当てて手で整える方法もあります。ただし近づけすぎると傷むので、仕上げとしてごく控えめに使うのが安心です。
まとめ
縮んだセーターは、素材と縮み方によってはトリートメントを使ってやさしく戻せます。大切なのは、ぬるま湯、やさしい扱い、平干し、この3つです。完全に新品同様とまではいかなくても、着られるサイズ感まで改善することは十分ありますよ。
慌てて強く引っ張ったり熱を加えたりせず、セーターの繊維をいたわるようにケアしてみてください。お気に入りの一着がまた気持ちよく着られるようになると、うれしいですよね。
